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人類化 じんるいかhominization

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

人類化
じんるいか
hominization

原始的な状態から漸次人類的なものに変化し,最後に人類にいたる進化過程。ヒト化,ホミニゼーションともいう。この人類化をもたらした基盤として,樹上生活に対する独特な適応を示した霊長類の諸段階があげられる。肩関節など関節の可動域の拡大,母指対向性,尾の退化,脳の拡大,表情の発達,色覚・立体視を有する眼など,今日の人類的特徴の下地がこの段階でつくられた。しかし,人類化にとって決定的なのは直立二足歩行であり,手の自由化である。その結果,道具使用能力が大幅に広がり,生活の内容が多彩化するとともに,咀嚼器が退縮し,特に犬歯が著しく小さくなった。一方,脳の発達が進み,精神活動がきわめて活発になった。頭部を除いて全身的に毛は少くなり,汗腺の働きが盛んになった。火の発見によって生息域は広がり,調理も進んだ。さらに,言語の獲得により意志の伝達は容易となり,霊長類段階において培われていた社会性の発達が促進され,ついには父親を有する家族を生み出したばかりでなく,文化的伝統がつくられるようになった。このように人類は文化をもつことによって,一般的な動物の進化とは異なる独自な進化様式,すなわち人類化を編出したのである。

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