仏並村(読み)ぶつなみむら

日本歴史地名大系 「仏並村」の解説

仏並村
ぶつなみむら

[現在地名]和泉市仏並町

国分こくぶ村の南にあり、父鬼ちちおに川が流れる。小村大畠おばたけ(畑)村・小川おがわ村がある。地名は、当地池辺氏の祖先池辺直氷田が蘇我馬子から授けられた二体の仏像を私宅の仏殿に安置したことから起こったという(大阪府全志)。慶長一〇年(一六〇五)の和泉国絵図には、当村所在地辺りに「仏阿弥陀」村が二村描かれている。仏並は仏阿弥陀の転訛であろう。当村を含め、南西大野おおの村・父鬼ちちおに村、東方の坪井つぼい村・下宮しものみや村・北田中きただなか村・小野田おのだ(枝郷九鬼村を含む)おか村・福瀬ふくぜ村・南面利なめり村・善正ぜばた村の地域を横山よこやま谷といい、古代には横山郷、中世には横山庄があった。横山谷の太閤検地は文禄三年(一五九四)八月に行われたが、検地帳は横山谷を一括して一冊に仕立てられており、村ごとの高は不明だが、仏並村居住者の名請人は二二名(屋敷数七)大畠村は一二名(屋敷数零)、小川村は四名(屋敷数零)であった(「泉郡内横山谷御検地帳」池辺家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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