仏木寺(読み)ぶつもくじ

日本歴史地名大系 「仏木寺」の解説

仏木寺
ぶつもくじ

[現在地名]三間町則

山と号し、真言宗御室派。本尊大日如来。四国八十八ヵ所の四二番札所

寺の縁起山号の由来について、延宝九年(一六八一)の「吉田古記」に

<資料は省略されています>

とあり、他の札所と同様に弘法大師開基を求めている伝承がある。

寛元三年(一二四五)一〇月一三日、権律師宣俊は当寺を栄全に支配させている。その時の境界について仏木寺文書には「合在四至、東限船岫、南限小河堺、西限立間堺、北限横峯」とある。船岫を船越ふなごし山に、小河堺を三間川上流の則村南部に、立間たちま堺を立間村(現吉田町)すなわち村の分水嶺に、横峰を歯長はなが峠に比定してみた場合、仏木寺境界はほぼ則村の境界に等しくなるのではないかと推定され、則村は仏木寺寺領として開発されてきたものと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「仏木寺」の解説

仏木(ぶつもく)寺

愛媛県宇和島市にある寺院。真言宗御室派。山号は一カ山(カの漢字表記は王へんに“果”)、院号は毘盧舎那院。807年、弘法大師(空海)による開創と伝わる。四国八十八ヶ所霊場第42番札所。牛馬安全の守り仏として知られる。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の仏木寺の言及

【三間[町]】より

…農業を基幹産業とし,米は〈三間米〉として知られ,ほかに酪農,養豚,養鶏,タマネギ栽培などが行われる。戸雁(とがり)に四国八十八ヵ所41番札所の竜光寺,則(すなわち)に42番札所の仏木(ぶつもく)寺がある。土居中に鎮座する清良(きよよし)神社は,戦国時代末期の当地の土豪で大森城に拠った土居清良をまつる。…

※「仏木寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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