デジタル大辞泉
「付紙」の意味・読み・例文・類語
つけ‐がみ【付(け)紙】
1 書籍や文書中、必要なところや不審なところに目じるしとしてつける紙。不審紙。付箋。さげがみ。
2 合図や目じるしなどとして門口などにはりつける紙。
「東の門口に―をして置きけるは」〈浮・諸艶大鑑・六〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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つけ‐がみ【付紙】
- 〘 名詞 〙
- ① ( ━する ) 書籍・文書の中の必要な箇所または不審のある部分などに、後日の目じるしとして、何も書かない紙片や、疑問や注意事項を記した紙片をはりつけて置くこと。また、その紙片。返信などに用いることもある。おしがみ。ひれ。ふしんがみ。
- [初出の実例]「医書をあつめ、そろそろよみて、合点のゆかぬ所につけがみを付る」(出典:咄本・八行整版本昨日は今日の物語(1624‐34頃))
- ② 合図や目じるしとして、門口などにはりつける紙。
- [初出の実例]「祇薗町の仕出し弁当屋の釣簾(すだれ)に付紙(ツケカミ)、目印に錐と鋸を書置しが」(出典:浮世草子・好色五人女(1686)二)
- ③ 寺社などに奉納する金銭。奉加金。
- [初出の実例]「百疋二百疋の付(ツ)け紙(ガミ)では間尺に合はず」(出典:歌舞伎・貢曾我富士着綿(1793)二幕)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の付紙の言及
【付札】より
…江戸時代,公文書に貼付された付箋の一種で指令,意見,返答などを記すのに用いられた。付紙,張札とも称する。付札はとくに下から提出された伺書に対して回答を下す場合に多く見られ,幕府は大名諸家よりの伺書に対して老中の付札をもって回答指示を与えた。…
【付箋】より
…古文書学の用語の一つ。疑問,覚書きなど必要なことを記して,一端にのりをつけ文書・書物にはりつける小紙片。なにも書かずに単に目印とすることもある。付け紙,貼り紙ともいうが,その場合は小片に限らない。また全面にのりを塗ってはりつけるものは押紙(おうし)といって区別する。別紙を用いずに本文の対応部分に直接書き入れる場合は〈書込み〉といい,これが本文上欄の余白にあれば頭注,下欄にあれば脚注というが,まとめて注記ともいう。…
※「付紙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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