代表制(読み)だいひょうせい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

代表制
だいひょうせい

代表の原理にそって,代表者と被代表者との関係を保障する制度的手段。集団がその代表者を選出する方法には,抽籤や任命による方法があるが,近代代議制のもとでは,代表者と国民の間の意思の一致をよりよく保障しつつ,個別的意思を一体的な国家意思にまで統合するという代表の理論に基づき,一様に投票による方法がとられている。代議制 (→間接民主制 ) の初期には有権者は制限されていたが,その後次第に改善され,普通・平等選挙制が確立された。投票方法も改善され,直接・秘密投票制が原則となった。選挙民団の組織方法としては,個人を代表するという考えから地域代表制が原則とされ,選出方法として,多数代表制少数代表制比例代表制,およびそれらを折衷した諸制度が考案,採用されている。地域代表制への批判として,職能団体の意思を代表させるべきであるとする職能代表制が主張されたが,この考え方は意思と利益を混同して,種々の利益集団を一体的な国家意思にまで統合するための理論を確立しえず,今日では地域代表制を補充する制度としての意義しか認められていない。なお,国民投票制 (レファレンダム) ,国民発案制 (イニシアチブ) ,直接罷免制 (リコール) など直接民主主義の諸制度は,理論的には代表制度と対立するが,民意の直接的表明によって代表制度を補充する制度的手段として,今日では広く採用されている。

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