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代議制 ダイギセイ

デジタル大辞泉の解説

だいぎ‐せい【代議制】

国民が選挙によって代表者を選出し、代表者の構成する議会を中心として政治を行う制度。議会制度

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百科事典マイペディアの解説

代議制【だいぎせい】

一般国民から選出された代表が,国民から全面的に委任を受けて政治を行う制度。直接民主制に対し,間接民主制代表民主制ともいう。国家の領域が広まり,機能が複雑に分化し,直接民主制の実現が困難となった現代民主主義政治制度下では最も普遍的な形式である。
→関連項目議会

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世界大百科事典 第2版の解説

だいぎせい【代議制 representative】

国民がみずから選んだ代表者の組織する機関,すなわち議会を通じて,間接的にその意思を国家意思の決定と執行に反映させる統治形態。間接民主制とも呼ばれ,直接民主制に対立する。民主制を全人民による主体的で自発的な秩序形成とみる限り,民主制と代議制とは両立しえない。実際古代ギリシアにおいては,投票による代表の選任は貴族制的な方法とされ,民主制とは抽選による順序で全員が交代で代表の地位につくことであった。また現代の議会も,歴史的起源は中世の身分制議会に求められるが,それが貴族制的な制度であったことはいうまでもない。

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大辞林 第三版の解説

だいぎせい【代議制】

国民が自己の意思の反映である代表者を選出し、その代表者に政治の運営をまかせる制度。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

代議制
だいぎせい

間接民主制」のページをご覧ください。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

代議制
だいぎせい
representation

国民が投票によって代表者を選出し、代表者が構成する数百人規模の会議体を中心に国の政治を行う統治形態。近代国家の登場とともに一般化された。間接民主制、代表民主制ともよばれ、直接民主制と対比される。[田中 浩]

代議制と議会制

代議制は、広義には、共産党主導型の民主集中制といわれる社会主義国家の政治運営においても採用されている。たとえば、ソ連の二院制からなる最高ソビエト会議、中国の全国人民代表大会(一院制)は、代表者の選出方法において資本主義国家の場合とは異なるが、代表民主制、間接民主制をとる点で代議制とよぶことができる。しかし、今日、代議制といえばただちに資本主義国家における議会制や議会政治をさすものと考えられるのは、代議制成立の歴史的事情による。古代ギリシアの都市国家のように、地域的に小規模で、人口も数万、数千人程度の政治社会においては、市民のなかから抽籤(バロット)と交替制(ローテーション)(輪番制)によって無差別に代表を選ぶという直接民主制的政治が可能であり、そこでは投票によって代表を選ぶ方法のほうがむしろ貴族制的な方法と考えられていた。しかし、地域的規模が広大化し、数百万、数千万人の人口を擁する近代国家においては、もはや、ルソーも述べているように、「樫(かし)の木の下の民主主義」(直接民主制)を実行することはとうてい不可能であり、ここに、代議制の代名詞ともいうべき議会制が近代国家の中心的な統治機関と目されるようになった。
 ところで、近代議会は、古くは中世封建国家の胎内で生まれた身分制議会にその起源をもつ。すなわち、各国君主は、一つにはその財政的基盤を確保するために、一つには領域内の政治状況を把握し政治的統合を図るために、僧侶(そうりょ)、貴族、庶民の三身分の代表からなる等族会議を招集するようになった。イギリスでは、13世紀末までに両院制の身分制議会が確立され、17世紀の市民革命の成功によって、議会は、国権の最高機関としての地位を獲得するに至った。この新しく設立された代議機関としての議会は、それが、かつての絶対君主時代のような秘密政治ではなく、公開制と討論を基礎に政治を行うこと、また身分代表ではなく全国民を代表することを標榜(ひょうぼう)したことによって、近代議会はほとんど民主政治と同一視されるまでになり、その後、西欧諸国においても、議会制の確立が民主政治実現の目標とされたのである。日本においても、明治維新後、国会開設が近代国家形成の指標とされ、自由民権運動を通じて、ようやく1889年(明治22)に立憲政体を定める大日本帝国憲法が制定され、翌年には第1回の帝国議会が開会された。[田中 浩]

代議制と民主主義

自由と平等の実現を目標とする民主主義という観点からすれば、近代初期の代議制はかならずしも全国民の利益を反映したものとはいえなかった。なぜなら、そこでは財産資格・性別によって選挙権が制限されていたからである。このため17世紀から20世紀中葉にかけて、選挙権の拡大や普通選挙権の獲得が重要な政治目標となる。イギリスでは、1832年に第1回の選挙法改正によって中産市民に選挙権が拡大され、1867年には都市労働者にも選挙権が与えられ、その後1918年、1928年にかけてようやく男女平等の普通選挙制が実施され、名実ともに国民代表的性格をもつ代議制が確立された。憲法上、世界で初めて男女平等の普通選挙権を規定したのは、1919年のドイツのワイマール憲法であった。日本では、1925年(大正14)に男子普通選挙制が実施されたが、男女平等の普通選挙権が憲法で規定されたのは、フランス、イタリアなどと同じく第二次世界大戦直後のことである。[田中 浩]

代議制の問題点

普通選挙制の実現は確かに民主政治の発展を示す里程標ではあるが、それだけではけっして民主政治の完成を意味しない。議会制をとる国々においては、通常、複数の政党が存在し、選挙において国民多数の支持を得て議席の過半数を占めた政党が政権を担当する。この場合、多くの国々にみられるように、多数の支持を得たといってもせいぜい比較多数にすぎない。したがって、多数党が数の優位を理由に自党派に有利な政策決定を強行するならば、代議制が本来目ざしている全国民的利益の統合という機能が失われる。そこで代議制においては、少数意見をどのようにくみ上げるかが重要である、ということになる。また、このことは、全人民の利益が代表されているといわれる社会主義国家の政治体制においても同様であって、もしも、そこにおいて討論の自由や意見発表の自由が十分に保障されなければ、スターリン体制のような官僚制的な政治支配に陥る危険性がある。
 このように代議制には、さまざまな問題点があるが、かといって、かつての日独伊ファシズム国家におけるように議会制を廃止ないしはその機能を停止してしまえば、独裁政治や恐怖政治が出現するであろう。[田中 浩]

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