伊佐沼(読み)いさぬま

日本歴史地名大系 「伊佐沼」の解説

伊佐沼
いさぬま

[現在地名]川越市伊佐沼・古谷上

伊佐沼地区の東方にある灌漑用の溜池入間いるま川の川跡で泥沼であったものを、文和年間(一三五二―五六)古尾谷ふるおや城主の家臣伊佐某が灌漑用の溜池として整備したものと伝える(荒川右岸土地改良区誌)。江戸時代には伊佐沼・古谷上ふるやかみ鴨田かもだ三ヵ村の入会であった。沼の広さは一七町×三町余で、鯉・鮒の漁労蓮根採取が行われた(風土記稿)。江戸の文人津田大浄は文化一一年(一八一四)頃に当地を訪れ、「入間郡いさ沼の景望」と題してその景色を絶賛している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「伊佐沼」の解説

伊佐沼

埼玉県川越市東部に位置する沼。入間川河跡湖を、南北朝時代に古尾谷城主の家臣・伊佐氏が溜池として整備したものと伝わる。戦後干拓により縮小したが、面積約0.27平方キロメートルは県内最大。フィールドアスレチックが楽しめる公園隣接

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