朝日日本歴史人物事典 「伊勢貞孝」の解説
伊勢貞孝
生年:生年不詳
戦国時代の幕府吏僚。貞忠の子。又三郎,兵庫助,伊勢守。従四位下。天文4(1535)年,室町幕府政所執事に就任。財政や徳政令の処理を管掌。将軍足利義輝の近江逃亡後,同20年に幕府から離れて三好長慶の政治顧問となり裁判事務にも携わる。永禄1(1558)年末,将軍の還京後執事に復帰したが義輝との間に確執があり,同5年謀反のかどで子貞良と共に討たれた。三好政権を補佐した幕臣として特異な存在といえよう。
(今谷明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報