伊和村(読み)いわむら

日本歴史地名大系 「伊和村」の解説

伊和村
いわむら

[現在地名]一宮町伊和

神戸かんべ盆地のほぼ中央に位置し、北は須行名すぎようめ村。東部は揖保いぼ川の支流岡城おかじろ川下流域に沿う小丘陵の傾斜地、西部は揖保川の堆積地からなる。「播磨国風土記」宍禾郡石作いしつくり里の条に「本の名は伊和なり」とあり、「和名抄」に宍粟郡伊和郷がみえ、当村はこれらの遺称地とされる。中世には岩村と記され、神戸庄(神戸郷)に含まれていた。享徳三年(一四五四)一〇月の一宮領并神官・社僧等拘持田畠注文案(伊和神社文書)に「岩村神子」がみえ、拘持分(給分地)は神戸庄真光さねみつ名内の田二〇代で、分米は三斗四升四合(八合升定)である。同注文案には市場いちば岡白おかじろなど現存の大字名あるいはその小字名を冠した神子が併記されており、岩村も地名とみられる。この場合、岩(伊和)のみが「村」と記されているが、この村のみが集落化していたのか、二字にそろえるために付加されたのかは未詳

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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