会陽(読み)えよう

精選版 日本国語大辞典 「会陽」の意味・読み・例文・類語

え‐よう ヱヤウ【会陽】

〘名〙 岡山市にある西大寺で、一月一五日未明に行なわれる、修正会(しゅしょうえ)につづく裸押しの行事前夜吉井川水垢離(みずごり)をとった裸の男たちが、神木(しんぎ)と称する一尺ほどの棒を取り合うもの。これにならって、山陽四国地方各地同名の行事がある。裸祭り。《季・新》

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デジタル大辞泉 「会陽」の意味・読み・例文・類語

え‐よう〔ヱヤウ〕【会陽】

岡山市の西大寺で、陰暦1月15日未明、修正会しゅしょうえ結願けちがんとして行われる裸押しの行事。吉井川で水垢離みずごりをとった裸の男たちが、神木しんぎと称する棒を取り合う。正月予祝行事として、山陽・四国の各地に広まった。 新年》

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世界大百科事典(旧版)内の会陽の言及

【西大寺】より

…しかし,戦国期に伽藍は2回炎上し,現在の本堂,三重塔,庫裏(くり),方丈,仁王門,牛王殿(ごおうでん),大師堂などの諸堂はいずれも近世の建物である。なお,天下の奇祭で有名な当寺の〈会陽(えよう)〉は,修正会が結願する旧正月14日の夜に行われる裸祭(はだかまつり)である。この夜,境内境外は吉井川で沐浴した数千の裸群と,万余の見物人であふれ,深夜に至って,院主が裸群に投じるシンギ(神木,牛王,宝木)をめぐって勇壮な争奪戦がくりひろげられる。…

【裸祭】より

…裸祭には,みそぎによって生まれ変わることをめざすものと,競技を行うことで年占を行うものが多い。有名な裸祭には,岩手県水沢市の黒石寺の蘇民祭(旧正月7日),愛知県稲沢市の尾張大国霊神社の儺追(なおい)神事(国府宮の裸祭,旧正月13日),岡山県西大寺の会陽(えよう)(旧正月14日),福岡県の筥崎(はこざき)宮の玉取祭(玉せせり,正月3日)などがある。これらは冬の裸祭で,競技を行って年占をする形のものが多い。…

※「会陽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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