佐久神社(読み)さくじんじや

日本歴史地名大系 「佐久神社」の解説

佐久神社
さくじんじや

[現在地名]中道町下向山

佐久集落の東方鎮座祭神は向山土本毘古王・建御名方命・菊理媛命。旧郷社。「延喜式」神名帳に記載される八代郡六座の一つ佐久神社とする説がある。中世から近世においては大宮おおみや(大)明神とよばれており、向山むこうやま郷の惣鎮守であったという。雄略天皇二年六月に手力雄神を祀ったことに始まり、圭田六七束三毛を有したという。かつては古宮という場所に鎮座していたが、その後山上御殿とよばれる場所に遷座し、天文一三年(一五四四)八月にこの地域の地頭向山出雲守が現在地に遷座させ、社殿を造営したという(甲斐国志・社記)。永禄四年(一五六一)の番帳の四一番に「向山之禰宜」とあり、当社の禰宜は府中八幡宮への勤番を命じられていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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