日本歴史地名大系 「佐牙神社」の解説 佐牙神社さがじんじや 京都府:綴喜郡田辺町江津村佐牙神社[現在地名]田辺町宮津 江津字佐牙垣内(さがかいと)に鎮座する。本殿は二棟で右殿に佐牙弥豆男(さがみずお)神、左殿に佐牙弥豆女(さがみずめ)神を祀る。旧村社。「延喜式」神名帳に載る綴喜(つづき)郡一四座のうち「佐牙乃神社靫」に比定される。金剛寺本は「サカ」「ナサ」と訓じ、九条家本は「サカコ」と訓じる。「新抄格勅符抄」の引く「大同元年牒」によれば「佐牙神」の封戸として摂津に九戸と記される。〈京都・山城寺院神社大事典〉〔創建・祭神〕「特選神名牒」(大正一四年編)に引用する佐牙神社神紀(今井家蔵)には「敏達天皇二年勅して酒部連友三と云人に命じて、佐賀弥豆男神、佐賀弥豆女神を咋岡ノ山本に鎮座なし玉ひて、大内造酒司官人毎年幣帛ヲ捧る神社となれり」とある。造酒の神として信奉されていたらしい。所伝を近世に図示したと考えられる筒城郷朱智荘佐賀荘両惣図(田辺町史)には「石戸村」、すなわち山本(やまもと)村(現田辺町)の枝郷の西の山麓に「佐賀天神宮若松大明神」が併記されている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by