佐田町(読み)さだちよう

日本歴史地名大系 「佐田町」の解説

佐田町
さだちよう

面積:一一〇・〇一平方キロ

簸川郡の南端にあり、中国山地脊梁部と日本海沿岸部との中間に位置する。東は飯石いいし三刀屋みとや町・掛合かけや町、南は同郡頓原とんばら町、西は大田市・多伎たき町、北は湖陵こりよう町と出雲市に囲まれる。南東端の羽幸大はこうだい(七二七メートル)を最高地とし、最低地は佐田町役場付近の標高七〇メートル。起伏の多い山間地で、総面積の八五パーセントは山林が占める。町内を神戸かんど川が南北に貫流し、その支流伊佐いさ川・高津屋たかつや川・波多はた川・須佐すさ川があり、それらに注ぐ大小の水系が複雑な地形を形成する。居住地・農耕地は各河川に沿った沖積地、河岸段丘、地滑り山崩れなどで形成された緩斜面に展開するほか、鑪製鉄の原料である砂鉄採取のための鉄穴流しの残土の堆積した谷沿いに棚田や畑がある。町域を大別すると、東側が旧飯石郡須佐地区、西側が旧神門かんど郡の窪田くぼた地区になる。「出雲国風土記」によると須佐地区は飯石郡須佐郷窪田地区は神門郡余戸あまりべ里と記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報