デジタル大辞泉 「作り髭」の意味・読み・例文・類語 つくり‐ひげ【作り×髭】 1 髭のない人が髭のあるように見せるためにつけるもの。かりひげ。つけひげ。2 昔、蝋ろうと松脂まつやにをまぜたものをつけて髭の形をととのえたもの。3 江戸時代、奴やっこなどが鍋墨や紙で顔につけた髭。「―の奴やっこに草履もたすなど」〈浮・一代女・二〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「作り髭」の意味・読み・例文・類語 つくり‐ひげ【作髭・作鬚】 〘 名詞 〙① 昔、松脂(まつやに)と蝋をまぜたものを使って、髭の形をつくりあげたもの。〔日葡辞書(1603‐04)〕[初出の実例]「秀吉公例之作り鬚に眉作らせ鉄黒なり」(出典:太閤記(1625)一六)② 墨で描いた髭。江戸時代、奴などがした。[初出の実例]「ながながの旅の戻りに錦着て 作りひげするなりのいかつさ」(出典:俳諧・望一千句(1666)九)③ 髭のない人が、髭の形に似せてつけるもの。俳優などが多く使う。つけひげ。仮髭。仮髯。[初出の実例]「頭には山高帽、これに擬髯(ツクリヒゲ)を鼻下に置かば立派な紳士と見られ候ぞかし」(出典:日本の下層社会(1899)〈横山源之助〉四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例