修善寺紙(読み)シュゼンジガミ

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精選版 日本国語大辞典 「修善寺紙」の意味・読み・例文・類語

しゅぜんじ‐がみ【修善寺紙・修禅寺紙】

  1. 〘 名詞 〙 静岡県伊豆市修善寺から産出する和紙。薄い赤色で、横筋のある上質のもの。しゅぜんし。しゅぜんじ。
    1. [初出の実例]「正月廿五日之御状到来拝見。殊朱善寺紙拾帖被御意候」(出典浅野家文書‐慶長三年(1598)三月一六日・浅野幸長書状案)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「修善寺紙」の意味・わかりやすい解説

修善寺紙
しゅぜんじがみ

伊豆(いず)(静岡県)の修善寺村(現伊豆市)を中心として漉(す)かれた和紙。おもな原料ガンピ雁皮)である。『日葡(にっぽ)辞書』(1603)にも出ており、中世ではかなり一般に知られていたと思われる。『平家物語』の流布本(るふぼん)に「修善寺の紙」とあるため、起源を平安時代とする説もあるが、これを誤りとして、1444年(文安1)の東麓破衲(とうろくのはのう)著『下学集(かがくしゅう)』への所載がもっとも古い言及とする説もある。中世以降は、薄紅色で横にすだれ目があり、タデ(蓼)の皮を煎(せん)じて染めたといわれる。

[町田誠之]

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