借上げ(読み)カリアゲ

デジタル大辞泉 「借上げ」の意味・読み・例文・類語

かり‐あげ【借(り)上げ】

借り上げること。
江戸時代、財政難の藩が家臣から借りる形式で、扶持米ふちまい知行を減じたこと。享保年間(1716~1736)に最もはなはだしかった。半知
かしあげ(借上)」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「借上げ」の意味・読み・例文・類語

かり‐あげ【借上・借揚】

  1. 〘 名詞 〙
  2. かしあげ(借上)
  3. 借りあげること。政府や目上の者など、権力を持ったものが、民間や目下の者などから借りること。
    1. [初出の実例]「この要求書には、土地の購入、建物の建造、事務所の借上、家具・備品及び消耗品の購入」(出典:国家公務員法(1947)一三条)
  4. 江戸時代、諸藩が実施した財政窮乏の打開策。藩が藩士から借りたことにして、藩士に俸祿を支給しないこと。返済することはないので、事実上の減俸である。五割借上げを半知(はんち)と称する。借米(かりまい)
    1. [初出の実例]「当時既に諸侯の家臣本祿を給はるはなし。半知以上の借揚げに遇ひて、主を恨むること怨敵の如く」(出典:経世秘策(1789‐1801)上)

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