借字(読み)シャクジ

精選版 日本国語大辞典 「借字」の意味・読み・例文・類語

しゃく‐じ【借字】

  1. 〘 名詞 〙 外国語などを漢字で表記するため、漢字の意義に関係なく、一字一音(または数音)を表わしたもの。梵語の音訳や万葉がななど。
    1. [初出の実例]「かの左様御承知可被下(くださるべく)などの左様も、左の字は例の借字(シャクジ)で」(出典:寄合ばなし(1874)〈榊原伊祐〉初)

かり‐じ【借字】

  1. 〘 名詞 〙 意味に関係なく、音または訓の同じものをあてて用いた文字。「めでたく」を「目出度」と書く時の「目」「出」「度」の類。宛字(あてじ)
    1. [初出の実例]「絽は羅の借字なり」(出典:小学読本(1873)〈榊原芳野〉一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android