食の医学館 の解説
けんこうはばらんすのよいしょくじから【健康はバランスのよい食事から】
健康的な食生活を営むうえで、もっともたいせつなのは、すべての栄養素をバランスよく摂取することです。そのためには多様な食品を幅広く、食事に盛り込むのがポイント。健康によい成分を含むからといって、特定の食品ばかりかたよってとるような食生活をしていては、栄養のバランスが崩れて、結局、健康を維持できなくなってしまうでしょう。
数多くの食品を幅広くとることで、無意識のうちにバランスのよい栄養摂取ができるようになります。また、数多くの食品をとれば、ある食品に体によくない成分が含まれていたとしても、ほかの食品の成分が、その害を防止してくれる可能性もあるのです。
医療現場における調査では、1日に26品目の食品を摂取すれば、健康のために必要な栄養素の、大半を満たすことができるという結果がでています。ただし、品目数にこだわって食べ過ぎないように気をつけましょう。
《栄養素別に食品を分類して、じょうずに食事の組み立てを》
とはいえ、ばくぜんと多くの品目といわれても、どんな食品をどう選んでいけばいいのか、なかなかわかりづらいもの。そこで利用すると便利なのが、食事バランスガイドです。
これは、食生活を見直すきっかけになるものとして厚生労働省と農林水産省が作成したものです。水・お茶を軸にして、コマ本体には主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物といった料理区分を設け、運動を行っている人を表しています。コマの中には、バランスのとれた料理を描き、何をどれだけ食べたらよいかわかりやすく表示されています。単位は食事量(SV)で、身体活動量に応じて1日の摂取エネルギーや食事量は設定されます。
現在、日本人が1日にとる食品数は、平均して22~23品目。しかも、若い人を中心に脂肪過多の傾向が強くなっています。栄養バランスの崩れで健康を損ねないよう、くふうして、バランスのよい食品をとるようにしましょう。