偽経(読み)ギキョウ(その他表記)wei-jing

デジタル大辞泉 「偽経」の意味・読み・例文・類語

ぎ‐きょう〔‐キヤウ〕【偽経】

西域中国日本などで俗信や正統仏教とは別の思想を取り入れて偽作された経典

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精選版 日本国語大辞典 「偽経」の意味・読み・例文・類語

ぎ‐きょう‥キャウ【偽経】

  1. 〘 名詞 〙 偽作された経典。
    1. [初出の実例]「首楞厳経一部十軸、あるひはこれを偽経といふ、あるひは偽経にあらずといふ」(出典:正法眼蔵(1231‐53)転法輪)
    2. [その他の文献]〔大唐内典録‐一〇〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「偽経」の意味・わかりやすい解説

偽経
ぎきょう
wei-jing

疑経,疑似経典ともいう。仏教がインドから中国に伝わると,道教徒と仏教徒が対抗して争い,みずからの優位性を立証しようと,両者の側で多くの経典が偽作された。あるいはまた,仏典漢訳の際に,中国思想を多く盛込んだ経典も出現した。あとになって,仏教経典の目録作者は,それらを偽経あるいは疑似経典と呼び,インド伝来の仏典とは区別し,経録から除外した。しかし,偽経の内容は中国人の意識をよく表現しているとみられ,近年はその学術的価値が見直されている。代表的偽経としては,『老子化胡経』が名高い。

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普及版 字通 「偽経」の読み・字形・画数・意味

【偽経】ぎけい

偽作の経。

字通「偽」の項目を見る

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「偽経」の解説

偽経(ぎきょう)

偽疑経(ぎぎきょう)

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