日本歴史地名大系 「儀丹の滝」の解説 儀丹の滝ぎたんのたき 山梨県:南巨摩郡増穂町平林村儀丹の滝[現在地名]増穂町平林巨摩山地の主峰櫛形(くしがた)山(二〇五一・七メートル)から甲府盆地に東流し、富士川に入る利根(とね)川の源流部にある滝。落差約四〇メートル。近世に西郡筋諸村では櫛形山を鋸(のこぎり)山ともよび、一般に西(にし)山と総称したが、滝のある源流部は儀丹山に属した。儀丹は僧の名で、舂米(つきよね)にある真言宗智山派の名刹明王(みようおう)寺の開山である。滝の名称の由来について開闢縁起(甲斐国志)に次のように記される。天平神護(七六五―七六七)の頃、儀丹行円は初め伊豆国で修行をしていたが、新たな修行地を求めていたところ刀禰(利根)河の水に感じ、苦心して水源をきわめたという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by