兀然(読み)コツゼン

デジタル大辞泉 「兀然」の意味・読み・例文・類語

こつ‐ぜん【×兀然】

[ト・タル][文][形動タリ]
高く突き出ているさま。
富士は―としてそのおおいなるまだらの頂をあらわした」〈長与竹沢先生と云ふ人
じっと動かないさま。
「独り―と腕をこまぬいて思案に暮れた」〈木下尚江良人の自白

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精選版 日本国語大辞典 「兀然」の意味・読み・例文・類語

こつ‐ぜん【兀然】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 ( 「ごつぜん」とも ) 山などが高く突き出ているさま。また、動かないさま。
    1. [初出の実例]「不如兀然として坐には、塌然として臥らんには、といへり」(出典:梵舜本沙石集(1283)一〇本)
    2. [その他の文献]〔顔氏家訓‐雑芸〕

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普及版 字通 「兀然」の読み・字形・画数・意味

【兀然】こつぜん

知覚のはたらかないさま。晋・劉伶〔酒徳頌〕思ふこと無く慮(はか)ること無く、其の樂しみ陶陶たり。兀然としてひ、豁爾(くわつじ)として醒む。

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