中島敦(あつし)の中編小説。副題に「五河荘(ごかそう)日記抄」とある。原題は『ツシタラの死』。『文学界』1942年(昭和17)5月号に掲載。同年7月、同名の作品集を筑摩(ちくま)書房より刊。『宝島』などの作者R・L・スティーブンソンの、サモア島における晩年の生活を、書簡、手記などを素材にして再構成しつつ、中島自身の死生観、文学観などを投影したもの。植民地南洋を舞台とするものだったため、時局的な作品と一部からみられる不幸もあったが、その本質は、デーモンに憑(つ)かれた芸術家の内面を鮮烈に描く秀作である。この年上半期の芥川(あくたがわ)賞候補作(この期受賞作なし)となった。
[佐々木充]
『『日本の文学36 中島敦他』(1972・中央公論社)』
《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新