光合成細菌(読み)コウゴウセイサイキン(その他表記)photosynthetic bacteria

デジタル大辞泉 「光合成細菌」の意味・読み・例文・類語

こうごうせい‐さいきん〔クワウガフセイ‐〕【光合成細菌】

光合成を行う細菌紅色硫黄細菌緑色硫黄細菌などがあり、二酸化炭素硫化水素などを利用するので酸素は発生しない。

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精選版 日本国語大辞典 「光合成細菌」の意味・読み・例文・類語

こうごうせい‐さいきんクヮウガフセイ‥【光合成細菌】

  1. 〘 名詞 〙 光合成を行なう細菌の総称形態や大きさはさまざまで、色によって紅色細菌と緑色細菌とに分けられる。沼土など地表にふつうにみられる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「光合成細菌」の意味・わかりやすい解説

光合成細菌
こうごうせいさいきん
photosynthetic bacteria

光エネルギーによる同化を行う細菌の総称。分類群としては紅色細菌 (無硫黄) ,紅色硫黄細菌,緑色硫黄細菌に属する。植物における光合成と異なる特徴は,同化色素として,植物でのジヒドロポルフィン環よりも1段だけ還元されたテトラヒドロポルフィン環より成るバクテリオクロロフィルをもつことと,二酸化炭素の同化のために水を電子供与体とするのではなく,H2 ,有機化合物水素,硫黄およびその化合物などを電子供与体としている点である。系統発生的に古い型の光合成と考えられ,ここから,水を水素供与体とした緑色植物の光合成が進化してきたと考えられている。

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化学辞典 第2版 「光合成細菌」の解説

光合成細菌
コウゴウセイサイキン
photosynthetic bacteria

光合成能を有し,光をエネルギー源として利用する細菌.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の光合成細菌の言及

【光合成】より

…ファン・ニールvan NielはCO2+2H2A―→(CH2O)+2A+H2Oを光合成の一般式として提唱している(1929)。光合成細菌(緑色硫黄細菌,紅色硫黄細菌などの硫黄細菌,紅色無硫黄細菌)は,水素供与体として水ではなくH2S,H2S2O3,H2,有機化合物などを用いる。反応はCO2+2H2S―→(CH2O)+2S+H2OCO2+2H2―→(CH2O)+H2Oこの場合はO2の発生はない。…

※「光合成細菌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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