光崩壊性樹脂(読み)ひかりほうかいせいじゅし

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

光崩壊性樹脂(ひかりほうかいせいじゅし)
ひかりほうかいせいじゅし

光によってプラスチックとしての性能を失うものをいう。「光(こう)崩壊性樹脂」ともいう。プラスチックや合成繊維などは光によって劣化する。これを防止することが、これらが実用に供されるかどうかを決めるが、一方では20世紀後半以降、プラスチック廃棄物の処理が問題となっている。このようなとき逆に光でプラスチックなどが崩壊していけばその処理が容易となる。
 プラスチックに光を照射すると、プラスチックの骨格が切断されて、ファスナーを開くように崩壊し粉末状になるのが理想的である。この粉末をどのように再処理するかは別として、プラスチックとして成形加工され、使用中は光に対し安定で、廃棄したら速やかに光崩壊するような性能を与えることに成功するまでは、まだまだ日時を必要とする。
 別の用途として、写真製版で光が当たったところだけが崩壊するようなプラスチックフィルムが開発されている。いわゆるポジ型フォトレジスト(感光材料)である。光ではそれほどの崩壊性を示さないものも、高エネルギー線(電子線やX線)で実用的な感度が得られるものがみつかり、いわゆるポジ型の電子線レジストとして利用されている。[垣内 弘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例