日本大百科全書(ニッポニカ) 「ファスナー」の意味・わかりやすい解説
ファスナー
ふぁすなー
fastener
テープ状の開閉式留め具、スライド・ファスナーの略。「チャック」「ジッパー」の呼び名がある。左右のテープの内側に務歯(むし)(かみ合せ部分)を並べてつけ、スライダー(引き手)を上下して開閉する。アメリカで1891年に発明され、改良を重ねて今日の形に近いものが完成したのが1917年。日本では1934年(昭和9)に国産化されて以来、日本製ファスナーは輸出産業の一つになるまでに発展している。第二次世界大戦後は金属ファスナーにプラスチック・ファスナーが加わり、色数も種類も豊富になった。特殊なものでは、スライダーが外れて左右に分離するタイプ、務歯の見えないタイプがある。
[平野裕子]