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免疫学的寛容 めんえきがくてきかんようimmunological tolerance

世界大百科事典 第2版の解説

めんえきがくてきかんよう【免疫学的寛容 immunological tolerance】

特異的に免疫応答性が低下している状態。一般に自己の抗原物質に対して生体は免疫応答を示さない。この状態は自己免疫寛容あるいは自然免疫寛容と呼ばれている。また外来抗原(タンパク質抗原や同系組織適合抗原)に対しても,さまざまな方法で免疫応答を特異的に低下させることができる。この状態は獲得免疫寛容と呼ばれている。F.M.バーネットは,胎生期~新生期に自己抗原に触れた特異的リンパ球は消滅して自然免疫寛容が成立すると考えた。

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世界大百科事典内の免疫学的寛容の言及

【抗原】より

…抗原は次の2条件から定義される。条件(1) 脊椎動物の体内に入って,それだけに反応性をもつ(これを特異性という)抗体や感作リンパ球をつくって,その個体に免疫を成立させるが,条件によってはそれに特異的な不反応性(免疫学的寛容)状態を成立させる能力,またはその潜在能力をもつ物質。条件(2) できた抗体,または感作リンパ球と生体の内外で特異的に反応する(潜在)能力をもつ物質。…

【メダワー】より

…この研究は,免疫学における〈自己‐非自己〉の認識の問題に関する研究のきっかけとなった。このような現象は免疫学的寛容と呼ばれるが,60年,〈獲得免疫寛容の発見〉によって,F.M.バーネットとともにノーベル生理学・医学賞を授けられた。《ライフ・サイエンス》(1977,共著)など啓蒙的著作も多い。…

【免疫】より

…バーネットは,こうしてつくり出されたクローンのなかから,自己と反応するようなクローンは除去されるか抑えられ(禁止クローン),非自己と反応するひとそろいが残されると考えた。ことに胎生期に,抗原と接触したクローンは,その抗原を自己と思い,二度とそれに出会っても反応しない(この現象を免疫学的寛容という)。うまくできた学説ではあるが,それは確かに免疫系の現実には合っている。…

※「免疫学的寛容」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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