児童相談所全国共通ダイヤル(読み)じどうそうだんじょぜんこくきょうつうだいやる

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

児童相談所全国共通ダイヤル
じどうそうだんじょぜんこくきょうつうだいやる

出産や子育ての悩み、あるいは児童虐待に関し、速やかに児童相談所相談通告ができるように設けられている電話相談の窓口。国が提供する相談ダイヤルの一つで、電話番号は「189」。記憶のための語呂合せは「いちはやく」。一般の固定電話からかけた場合、発信元の電話番号をもとに、最寄り児童相談所に自動的に転送される。携帯電話などからの場合は居住地域の郵便番号の入力が求められる。匿名での連絡も可能で、連絡者や通報の内容に関する秘密は守られる。相談内容によって応対は異なるが、通常は電話をかけてきた相談者に来庁や担当者との面会を勧めながら、解決策の提示や関係者との調整を行う。また、虐待の通報があった場合、児童の一時保護などの適切な対処を実施する。通話料は有料で、一部のIP電話からはつながらない。原則として通年毎日24時間受け付けている。

 児童相談所全国共通ダイヤルは、2009年(平成21)に厚生労働省によって「0570-064-000」の10桁の番号で運用が開始され、2013年約1万7000件、2014年約2万件と相談件数が急増。とくに、ネグレクトや性的虐待などをはじめとする児童虐待の相談が増えており、2015年7月に覚えやすい3桁(けた)の電話番号が導入された。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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