全国自由党連合(読み)ぜんこくじゆうとうれんごう(その他表記)National Liberal Federation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「全国自由党連合」の意味・わかりやすい解説

全国自由党連合
ぜんこくじゆうとうれんごう
National Liberal Federation

1877年にイギリスの政治家 J.チェンバレン少数の急進分子とはかって,83のバーミンガム選挙区協会につくらせた連合組織自由党政策を民主的に討論するために設けたもので,これによって党指導部を規制しようとしたのである。この連合にはその後,多くの協会が参加した。したがって党にとっては,初めての全国的な院外組織となった。しかしこれは,チェンバレンの目指した「真の自由党議会」にはならないで,はからずも選挙戦に役立つ組織となった。事実 80年の総選挙勝利を占めたのは,この組織のおかげであった。

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世界大百科事典(旧版)内の全国自由党連合の言及

【自由党】より

…自由党が党勢を維持・拡大していくためには,党と政治のあり方を民主化して労働者階級の利害を政治に反映する一方,選挙において彼らの支持を取りつけていくことが不可欠となった。そのため,この状況に対応して,1867年の第2次選挙法改正後,バーミンガムを中心に有権者の組織化が進み,77年,全国自由党連合が成立して,それまで,すぐれて議会内の政党であった同党は,全国的に有権者の大衆的組織をもつ統合政党へと発展した。だが,80年代以降,第2期の自由党を根底から大きく揺り動かしたのは,対外的な問題,とくにイギリス帝国の問題であった。…

※「全国自由党連合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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