全国銀行(読み)ぜんこくぎんこう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「全国銀行」の意味・わかりやすい解説

全国銀行
ぜんこくぎんこう

全国銀行協会略称全銀協」)に加盟している銀行のうち、都市銀行5行、地方銀行62行、第二地方銀行(第二地方銀行協会加盟の地方銀行)37行、信託銀行4行、旧長期信用銀行(SBI新生銀行、あおぞら銀行)2行の110行をいう。ただし、全銀協に加盟している国内で活動する銀行、銀行持株会社および各地の銀行協会の合計は、2023年(令和5)2月1日時点では245に上る。内訳は正会員114、銀行持株会社会員3、準会員76、特別会員51、特例会員1であり、日本のほとんどの銀行が加盟している。

 全国銀行110行の合計は、総預金892兆円、譲渡性預金31兆4400億円、貸出金で562兆円となっている(2023年2月時点)。日本銀行金融統計でも重要な単位をなしている。また、1973年(昭和48)4月から全銀協加盟銀行間で「全国銀行データ通信システム」(略称「全銀システム」)が開始され、その後、相互銀行(のちに第二地方銀行)、信用金庫農林中央金庫なども参加し、現在では、日本のほとんどすべての民間金融機関を網羅している。全銀システムは加盟銀行の全店舗がオンラインによって結ばれ、為替(かわせ)取引が迅速、正確に処理されるようになっている。なお、全銀システムは「一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク」(略称「全銀ネット」)が運営している。

[前田拓生 2023年6月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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