銀行本体の設立根拠が国内法に準拠する普通銀行を国内銀行とよび、そのなかでも俗に大手行(メガバンク)とよばれる国内銀行の通称。みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行の5行(2020年3月時点)が、都市銀行(略称、都銀)とよばれることが多い。なお、大手行とは通俗的な呼称であり、普通銀行のうち大都市に本店があり、全国展開をし、大企業との取引が多い傾向のある、規模の大きな銀行をさす。
ただし、銀行法のなかでは「都市銀行」という分類は明示的には存在していない。行政上は、銀行免許を与えている銀行のうち、所管が地方財務局ではなく金融庁(本庁直轄)の大手行をさすとして、前記5行のうち埼玉りそな銀行を除く4行を都市銀行としている。
都市銀行の数は1989年(平成1)には13行あったが、バブル経済崩壊以降、合併や破綻(はたん)等を通じて半分以下に減少した。日本銀行(日銀)が作成・公表している「貸出・預金動向」統計によると、2019年(令和1)の銀行の総貸出額に占める都市銀行の総貸出額の割合は40%台なかばとなっており、60%以上であった1990年代に比べると銀行貸出市場における存在感は低下傾向にある。
[平田英明 2020年10月16日]
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…広義には中央銀行に対して民間の銀行をいうが,狭義には地方銀行と区別するため,六大都市またはそれに準ずる都市を本拠として全国的または数地方にまたがる広域的営業地盤をもつ都市銀行のことをいう(都市銀行・地方銀行)。通常は狭義に用いられることが多い。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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