八野郷(読み)やのごう

日本歴史地名大系 「八野郷」の解説

八野郷
やのごう

和名抄所載の郷。諸本とも訓を欠くが、ヤノであろう。「出雲国風土記」によれば、神門郡八郷の一つで、郡家の北三里余に郷長の家があり、地名は大穴持命が八野若日女命(須佐能袁命の子)と結婚するために屋を造作したことに由来するという。風土記にあげる矢野社は「延喜式」神名帳では神門郡二七座のうちとして八野神社とみえ、現出雲市矢野やの町の八野神社とされる。


八野郷
やのごう

「和名抄」所載の郷。高山寺本・東急本ともに訓を欠く。「本朝世紀」天慶四年(九四一)九月二二日条によると、赤穂郡八野郷の石窟山において筑前博多津で壊滅した藤原純友残党との間で合戦があり、三善文公が殺害されたことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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