公卿の座(読み)くぎょうのざ

精選版 日本国語大辞典 「公卿の座」の意味・読み・例文・類語

くぎょう【公卿】 の 座(ざ)

内裏の宜陽殿西廂にあり、会議に際して公卿着席するように定められた座所大臣、大中納言、参議によりそれぞれ座の位置、向き、用いる畳にきまりがある。また清涼殿、左近の陣、右近の陣、太政官庁などにも定められた座がある。
西宮記(969頃)一七「改敷左近陣公卿座
御所貴顕邸宅での催しに際し、公卿の着席のために設ける座。元来定まった場所はなく、寝殿、または対屋の廂、廊、中門廊、その他を適宜にあて、地位相応に畳を敷く。上達部の間ともいう。また、公卿の間をさすこともある。
※中右記‐追加・寛治六年(1092)七月十日「公卿座東対南庇、殿上人同東面」

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デジタル大辞泉 「公卿の座」の意味・読み・例文・類語

くぎょう‐の‐ざ〔クギヤウ‐〕【×卿の座】

儀式集会の際に設けられる公卿の地位相応の座所。また、寝殿造りで貴人用に設けてある部屋
「新大納言成親卿をば―へ出し奉り」〈平家・二〉

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