公海条約(読み)コウカイジョウヤク

デジタル大辞泉 「公海条約」の意味・読み・例文・類語

こうかい‐じょうやく〔‐デウヤク〕【公海条約】

《「公海に関する条約」の略称》1958年の第1次国連海洋法会議で採択されたジュネーブ海洋法4条約の一つ。公海の自由、旗国管轄権海賊行為への対処、海外汚染の防止などについて規定。1962年発効。63か国が批准
[補説]1994年にジュネーブ海洋法4条約を統合する形で国連海洋法条約が発効。同条約締約国間では国連海洋法条約が優先される。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の公海条約の言及

【海賊】より


[国際法上の海賊]
 国際慣習法上,海賊pirateとは国家機関としてではなく私的目的で,公海において他の船舶の交通の安全を脅かす性質の暴力行為を行う者をいう。1958年の〈公海条約〉では,私有の船舶・航空機の乗組員,乗客が,私的目的のために,公海上またはいずれの国の管轄権にも服さない場所で,他の船舶・航空機またはこれらのなかにある人,財産に対して行うすべての不法な暴力行為,抑留または略奪行為を,海賊行為と規定した(15条)。したがって,公船,軍艦,政府航空機による同様の行為は海賊とはみなされず,国際不法行為として当該国家の国際責任を生ずる。…

※「公海条約」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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