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共通の安全保障 きょうつうのあんぜんほしょうcommon security

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

共通の安全保障
きょうつうのあんぜんほしょう
common security

1982年に国連事務総長に提出されたパルメ委員会 (軍縮と安全保障問題に関する独立委員会) 報告書が打出した安全保障概念。核戦争に勝利者はありえないとの認識に立ち,自国の安全を確保するために軍拡競争に勝たねばならないという従来のゼロ・サム的発想を転換し,自国のみならず他国の立場にも配慮しつつ,相互に協力して共通の安全保障を確保すべきであるとの考え方で,真摯な軍備管理・軍縮交渉を強調する。『共通の安全保障-核軍縮への道標』と題するパルメ委員会報告書は,核の挑戦と東西関係,通常兵力の削減と移転問題,国連の安全保障システムの強化などについて分析,提言している。特に共通の安全保障については,(1) すべての国は安全への正当な権利を有する,(2) 軍事力は国家間の紛争を解決するための正当な道具ではない,(3) 国の政策を表明するときは自制が肝要である,(4) 安全保障は軍事的優位によっては達成されない,(5) 共通の安全保障のためには軍備削減および質的制限が必要である,(6) 軍縮交渉と政治的事件とのリンケージは避けるべきである,との諸原理を提示している。中距離核兵器 INF問題に揺れていた当時の欧米で大きな反響を呼んだ。

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