冷ます(読み)サマス

デジタル大辞泉 「冷ます」の意味・読み・例文・類語

さま・す【冷ます】

[動サ五(四)]
熱い物の、熱を失わせる。「熱湯を―・す」
高まった感情興味を衰えさせる。「興を―・す」
思いやりがなく冷淡である。つれなくあしらう。
「あんまり―・しなんすな。おめえにれてゐんすとさ」〈洒・四十八手〉
[可能]さませる
[類語]冷やす冷却冷房冷めるクーラー扇風機

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「冷ます」の意味・読み・例文・類語

さま・す【冷】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. 熱いものを冷たくする。ひやす。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「青田みてさまさせて又入湯哉」(出典:俳諧・八番日記‐文政二年(1819)六月)
  3. たかまった雰囲気(ふんいき)気持、興味などを鎮める。
    1. [初出の実例]「なにばかりの事にてか、思ひ、さますべからんと空を仰ぎてながめ給」(出典:源氏物語(1001‐14頃)柏木)
  4. 冷淡にあしらう。つれなくする。
    1. [初出の実例]「あんまりさましなんすなおめへにほれてゐんすとさ」(出典:洒落本・傾城買四十八手(1790)やすひ手)
  5. 済ます。のがれる。
    1. [初出の実例]「此ばをさましかさねて曾我がゆかりとて、ひとりの手がらにせんたくみ」(出典:浄瑠璃・百日曾我(1700頃)一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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