冷点(読み)レイテン(その他表記)cold spot

デジタル大辞泉 「冷点」の意味・読み・例文・類語

れい‐てん【冷点】

皮膚上の冷たいと感じる点。顔面分布密度が高い。寒点。⇔温点

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精選版 日本国語大辞典 「冷点」の意味・読み・例文・類語

れい‐てん【冷点】

  1. 〘 名詞 〙刺激によって冷覚を起こす皮膚上の感覚点。皮膚またはその近く粘膜に分布する。⇔温点。〔人体機能(1952)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「冷点」の意味・わかりやすい解説

冷点 (れいてん)
cold spot

皮膚や粘膜にある感覚点の一つ。冷たさの感覚(冷覚)だけを感ずる点状の小区域で,全身の皮膚のほか,口腔,咽頭,鼻腔,結膜,肛門,尿道口などの粘膜にも分布する。細い金属棒を冷やしてから皮膚や粘膜に当てて検出する。その総数は25万で,温かさの感覚を生ずる温点よりもはるかに多い。温点のない角膜や陰茎亀頭にも冷点はある。しかし,身体内部,たとえば胃などの粘膜には冷点がない。冷点は40℃以上の高温によって刺激されても冷感をおこす(矛盾冷感)。熱い風呂に飛び込んだとき一瞬冷たさを感じて,鳥肌がたつのはこのためである。冷点には,冷覚を伝える末梢神経繊維(冷繊維)に付属した冷覚受容器がある。長い間,冷覚受容器をクラウゼの小体Krause's corpusclesとしてきたが,それは誤りで,冷覚受容器は冷繊維の先端が裸になった自由終末である。冷繊維は細い有髄のAδ繊維である。
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