凍土壁(読み)トウドヘキ

デジタル大辞泉 「凍土壁」の意味・読み・例文・類語

とうど‐へき【凍土壁】

福島第一原発事故で損壊した原子炉建屋への地下水流入を遮断するために、地中設置される壁。建屋周囲に、一定間隔パイプを垂直に埋設し、冷却材を循環させて凍土の壁をつくる。凍土遮水壁

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「凍土壁」の解説

凍土壁

地中に凍らせた土で壁を作り、地下水の流入や土の崩落を防ぐ技術。凍土遮水壁とも呼ばれる。凍結管と呼ばれる鋼製の管を地中に埋め込み、管の内部に冷却材を送り込んで循環させ、周囲の土を凍らせる。都市部のトンネル工事などに活用されてきたが、東京電力福島第一原子力発電所における汚染水増加を抑えるための対策として、2013年に国と東京電力が大規模な凍土壁の設置を決定。同発電所の建屋4棟を囲むように凍土壁を作り、地下水が建屋に流入するのを防ぐ計画で、14年6月に着工された。

(2014-6-4)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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