処士(読み)ショシ

デジタル大辞泉 「処士」の意味・読み・例文・類語

しょ‐し【処士】

民間にあって、仕官しない人。処子

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精選版 日本国語大辞典 「処士」の意味・読み・例文・類語

しょ‐し【処士】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「処」はとどまり居るの意 ) 民間にあって仕官しない人。在野の人。浪士浪人。処子。
    1. [初出の実例]「柳掩先生宅、花薫処士杯」(出典凌雲集(814)詠史〈坂上今継〉)
    2. 「無名の猫を友にして日月を送る江湖の処士であるかの如き感が」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉八)
    3. [その他の文献]〔孟子‐滕文公〕

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普及版 字通 「処士」の読み・字形・画数・意味

【処士】しよし

まだ仕官しない士人。在野の士人。〔孟子文公下〕王作(おこ)らず、侯放恣にして、處士議し、楊朱(ぼくてき)の言、天下に盈(み)つ。

字通「処」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の処士の言及

【居士仏教】より

…【加藤 純章】
[中国]
 宋代より明・清時代にかけて盛況を呈した有識者主体の在家仏教を指す。居士とは古来,道を修め徳を備えながら仕えない在野練達の士つまり処士と同義語であるが,維摩居士のように仏道に志す在家の意味が強められてくる。清の彭際清撰《居士伝》に従えば,居士仏教を後漢までさかのぼらせることはできようが,寺院僧尼に宗教活動の主体があった唐代以前をこの範疇に入れるべきではない。…

【タケ(竹)】より

…タケの地下茎の広がりを止めるには,ビニル板の類をすきまなく土中深さ約80cmまで埋めこめばよい。【上田 弘一郎】
【タケと人間】

[中国]
 竹は節目正しく,まっすぐに生長し,冬にも青々としていることから,俗気のない君子の植物とされ,此君(しくん),君子,抱節君,処士などの異名をもつ。唐画では,梅,蘭,菊とともに〈四君子〉と称され,気品ある植物としてしばしば画材とされてきた。…

※「処士」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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