「だしふづくえ」とも。付書院の原型と考えられる造りつけの机。採光のために机の部分が部屋の外にとびだし,正面に明障子(あかりしょうじ)をいれる。「法然上人絵伝」などの絵巻にみえる。本来は読書のために設けられたが,のちに文具を飾る場所になり,さらに室内意匠としての付書院に発展する。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
…近世の住居形式である書院造では,外に面する開口部の大半は床上から障子を入れてしまうので,座敷まわりでは書院窓が唯一のものであった。これは読み書きするための文机(ふづくえ)が固定化された出文机(だしふづくえ)の前面に設けられた窓を原形としており,採光のためのものであった。書院造の窓はすわった状態で庭が眺められる程度の高さ,つまり45cm内外を基準とし障子を入れる。…
※「出文机」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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