百科事典マイペディア 「分割所有権」の意味・わかりやすい解説 分割所有権【ぶんかつしょゆうけん】 土地に対する支配権を,優劣のない二つのものに分け,一方は耕作権,他方は貢納徴収権とし,前者を上級所有権,後者を下級所有権とする場合に,これらの権利を分割所有権という。ともに自由に譲渡し相続し得る。ドイツの中世に典型的にみられ,日本のかつての上土(うわつち)権,底土(そこつち)権もこれに当たるとされている。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「分割所有権」の意味・わかりやすい解説 分割所有権ぶんかつしょゆうけんgeteiltes Eigentum 封建社会,特に中世ドイツに典型的にみられる所有権の形態。1個の客体について,性質の異なる所有権 (上級所有権,下級所有権) が併存する場合をいう。封主ないし領主の地代,小作料などを徴収する権利と,封臣ないし領民の耕作権,利用権などはともに所有権の一部分であり,単独に譲渡,相続しうるものとされた。前者を上級所有権,後者を下級所有権と呼ぶ。日本でも,かつてこれに類するものが存在しており,底土権 (底地持) ,上土権 (上地持) などの名称で上級所有権 (者) と下級所有権 (者) が区別された。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by