分散(物理)(読み)ぶんさん

百科事典マイペディア 「分散(物理)」の意味・わかりやすい解説

分散(物理)【ぶんさん】

波などの振動に関する物質定数振動数によって変化する現象分散のある波は進行中に形がくずれエネルギー損失(吸収)を伴う。光の場合は屈折率波長によって異なり,このためプリズムを通った白色光は単色光に分かれスペクトルを生じる。たいていの透明媒質では波長の増大とともに屈折率は減少する(正常分散)が,その媒質がある波長の光だけを強く吸収する場合には,その波長の前後で屈折率が大きく変わり,波長の短いほうから近づくにつれ屈折率が一度減少してから急激に増大し,また減少して正常の値に戻る(異常分散)。→分散能

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