分配法則(読み)ブンパイホウソク(その他表記)distributive law

デジタル大辞泉 「分配法則」の意味・読み・例文・類語

ぶんぱい‐ほうそく〔‐ハフソク〕【分配法則】

集合Aの要素a・b・cの間に演算○・*が定義されているとき、a○(b*c)=(a○b)*(a○c)を分配法則という。数についてはa(b+c)=ab+acが成り立つ。分配律。配分法則。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

関連語 純一 西村 AC 名詞

精選版 日本国語大辞典 「分配法則」の意味・読み・例文・類語

ぶんぱい‐ほうそく‥ハフソク【分配法則】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 数の加法と乗法とについて成立する法則の一つ。a×(b+c)=a×b+a×c のこと。分配律。
  3. ② 二つの算法ºと*との関係の一つ。式aº(b*c)=(aºb)*(aºc)および(a*b)ºc=(aºc)*(bºc)が成立するとき、算法ºは算法*に対して分配的であるといい、上の二式をºの*に対する分配法則という。分配律。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「分配法則」の意味・わかりやすい解説

分配法則 (ぶんぱいほうそく)
distributive law

整数p,q,rの和,積を考えると,p×(q+r)=(p×q)+(p×r),(p+q)×r=(p×r)+(q×r)が成り立つ。これを整数の,加法,乗法に関する分配法則,あるいは乗法の加法に対する分配法則という。一般に,集合Aにおける二つの演算*,〇と,Aの元a,b,cについてa*(b〇c)=(a*b)〇(a*c),(a〇b)*c=(a*c)〇(b*c)が成り立つとき,演算*は,演算〇に対して分配法則を満たすという。例えば,集合Bの部分集合の族において,B1∩(B2∪B3)=(B1∩B2)∪(B1∩B3),(B1∪B2)∩B3=(B1∩B3)∪(B2∩B3)であり,共通部分をとる演算は,和集合をとる演算に対し,分配法則を満たす。また,環や体における乗法も,加法に対し整数(環)と同様の分配法則を満たす。さらに,実数体R上のベクトル空間Vにおいて,RのVへの作用(スカラー倍)は,r・(v+w)=r・v+r・w,(r+s)・v=r・v+s・v(r,s∈R,v,w∈V)であり,このような場合も,分配法則が成り立っていると考えられる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「分配法則」の意味・わかりやすい解説

分配法則
ぶんぱいほうそく
distributive law

通常二つの算法に関する法則で、分配律ともよばれている。たとえば数の乗法×と加法+について2×(3+4)と(2×3)+(2×4)が等しく14であるというように、二つの算法゜とおよび元a、b、cについてa゜(bc)と(a゜b)(a゜c)が等しいという法則。もし算法゜が交換法則を満足すれば(bc)゜aと(b゜a)(c゜a)が等しいという性質が導かれるが、一般には゜が交換法則を満足するとは限らないので、通常、単に分配法則とよべば、この両方が成立することをいう。

 分配法則が成立する例としては、数の乗法×と加法+、行列の積と加法、集合の和と共通部分、共通部分と和などがある。また、たとえば命題についてもA and(B or C)と(A and B) or (A and C)が同値という意味で成立する。その他、たとえばべきについてabをabと記すと(a×b)cと(ac)×(bc)は等しいが2(3×2)=64,(23)×(22)=32のように一方の形の分配法則しか成立しない場合もある。

[難波完爾]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「分配法則」の意味・わかりやすい解説

分配法則
ぶんぱいほうそく
distributive law

数の加法と乗法については,次の法則が成り立つ。

a(b+c)=ab+ac
(a+b)c=ac+bc

これを分配法則という。集合の結びと交わりについては

A∩(B∪C)=(A∩B)∪(A∩C)
A∪(B∩C)=(A∪B)∩(A∪C)

が成り立つが,これも分配法則である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「分配法則」の意味・わかりやすい解説

分配法則【ぶんぱいほうそく】

加法と乗法の2演算が定義されている集合(たとえば実数,複素数の全体)において,任意の元x,y,zに対しx(y+z)=xy+xzが成り立つとき右分配法則が成り立つといい,(x+y)z=xz+yzが成り立つとき左分配法則が成り立つという。
→関連項目交換法則|四元数

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

アジア諸国の友好と平和促進とを目的としたスポーツ大会。第1回は1951年にインドで開催。原則としてオリンピックの中間年に行われる。主催はアジア‐オリンピック評議会。→アジア冬季競技大会...

アジア競技大会の用語解説を読む