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四元数 しげんすうalgebra of quaternion

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

四元数
しげんすう
algebra of quaternion

4つの底1,ijki2j2k2=-1 ,ij=-jikjk=-kjiki=-ikj を満たすようにとるとき,実数 x0x1x2x3 を係数として,xx0x1ix2jx3k と表わされる数を四元数という。 1854年,W.R.ハミルトンにより,複素数体の拡張として導入された。四元をつくり,四元数体と呼ばれている。乗法交換法則は成り立たないので,非可換体である。

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百科事典マイペディアの解説

四元数【しげんすう】

複素数を拡張したもので四つの単位1,i,j,kをもち,a,b,c,dを実数としてa+bi+cj+dkの形で表される。二つの四元数の加減は複素数の場合と同様だが積についてはi2=j2=k2=−1,ij=−ji=k,jk=−kj=i,ki=−ik=jとなる。
→関連項目代数学

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世界大百科事典 第2版の解説

しげんすう【四元数 quaternion】

複素数の一つの拡張として,W.R.ハミルトンによって考えだされた数である。四元数αは2乗して-1になる三つの数i,j,kによって, α=abicjdk (a,b,c,dは実数) と表され,二つの四元数α,α′(=a′+bicjdk)の和は, α+α′=(aa′)+(bb′)i  +(cc′)j+(dd′)kで定められる。二つの四元数の積は, ij=-jik,jk=-kji,  ki=-ikjを用いて定められる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

四元数
しげんすう
quaternion

四つの元1、i、j、kを基底とする実数体R上の線形空間Hを、1を乗法についての単位元とし、
(1)i2=j2=k2=-1
(2)ij=-ji=k, jk=-kj=i, ki=-ik=j
(3)a(xy)=(ax)y=x(ay) (a∈R, x, y∈H)を満たすように乗法を定義することにより、乗法について可換でない体にすることができる。このHを四元数体といい、Hの元
(4)x=a1+bi+cj+dk (a, b, c, d∈R)を四元数という。とくに、(4)でb=c=d=0のような四元数xは実数aであり、c=d=0のようなxは複素数a+biである。この意味で、四元数体Hは実数体Rと複素数体Cを部分体として含んでいる。実際、R上有限次線形空間になっている(かならずしも乗法が可換でない)体はR、C、Hに限ることが知られている。
 (4)の四元数xに対し、四元数a1-bi-cj-dkをと書き、xの共役四元数といい、

なる実数をN(x)と書き、xのノルムという。
  x=0⇔N(x)=0
が成り立ち、x≠0なら、xの逆元は

 四元数はイギリスの数学者ハミルトンによって1843年に発見されたので、ハミルトンの四元数ともいう。この発見が多元数論の出発点になった。[菅野恒雄]

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