初田館跡(読み)はつだやかたあと

日本歴史地名大系 「初田館跡」の解説

初田館跡
はつだやかたあと

[現在地名]篠山市初田

武庫むこ川の最上流田松たまつ川の左岸谷底平野の標高一九六メートルの微高地に立地する戦国期の館跡。近年まで酒井さかい館跡と称していた。江戸時代に初田古館とよばれ、丹波犬甘いぬかい保などの地頭酒井氏の居館とされている(丹波志・篠山封疆志)。戦国期には初田与大郎が宮林氏と田地などの交換を行っている(享禄二年五月一日・同四年二月二八日付「初田与大郎下地相博状」酒井文書)。永禄七年(一五六四)一〇月には「初田菊夜叉丸」が周辺の在地領主矢代・油井栗栖野の三名と高仙こうせん寺に土地を寄進している(永禄七年一〇月一〇日「栗栖野信政等連署寄進状」高仙寺文書)。初田館はこれら初田氏の居館跡の可能性がある。ちなみに矢代氏は酒井氏の惣領家、栗栖野氏・宮林氏らは分家といわれ、初田氏も酒井氏の傍流だったかもしれない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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