別願(読み)ベツガン

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精選版 日本国語大辞典 「別願」の意味・読み・例文・類語

べつ‐がん‥グヮン【別願】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。仏菩薩がそれぞれ個別に立てる独自の誓願。阿彌陀仏の四十八願、薬師仏の十二願、普賢菩薩の十大願など。諸仏に共通の四弘誓願(しぐせいがん)を、総願というのに対していう。
    1. [初出の実例]「若有別願、雖他方、是自在生滅、非業報生滅」(出典往生要集(984‐985)大文二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の別願の言及

【本願】より

…また因願(菩薩が仏になるための因としての行を修めている間におこした願の意),宿願などとも称する。すべての仏・菩薩に共通する一般的な総願と,それぞれの仏・菩薩が独自の目的でおこした固有の別願とがある。前者は四弘誓願(しぐぜいがん),四弘行願(しぐぎようがん),四弘願などといい,誓ってすべてのものをさとりの彼岸に渡そう(衆生無辺誓願度(しゆじようむへんせいがんど)),誓ってすべての煩悩を断とう(煩悩無量誓願断(ぼんのうむりようせいがんだん)),誓ってすべての仏の教えを学ぼう(法門無尽誓願学(ほうもんむじんせいがんがく),または法門無尽誓願知(せいがんち)),誓ってこの上ないさとりに至ろう(仏道無上誓願証(せいがんしよう),または仏道無上誓願成(せいがんじよう))の四つをいう。…

※「別願」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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