誓願(読み)セイガン

デジタル大辞泉 「誓願」の意味・読み・例文・類語

せい‐がん〔‐グワン〕【誓願】

[名](スル)
神や仏に誓いを立て、物事が成就するように願うこと。
仏・菩薩ぼさつ衆生しゅじょうを救おうと願って立てた誓い。
[類語]祈り祈念祈祷加持黙祷祈願発願願掛け立願代願請願拝む願を懸ける願を立てる陳情願う願い出る出願申請依願懇請懇願切願哀願嘆願志願併願宿願念願悲願宿望

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精選版 日本国語大辞典 「誓願」の意味・読み・例文・類語

せい‐がん‥グヮン【誓願】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 誓いを立てて神仏に祈願すること。願(がん)を立てること。がんかけ。祈願。立願(りゅうがん)
    1. [初出の実例]「夫西大寺者平城宮御宇宝字称徳孝謙皇帝、去天平宝字八年九月十一日誓願将敬造七尺金銅四天王像、兼建彼寺矣」(出典:西大寺資財流記帳‐宝亀一一年(780))
    2. 「大臣、此を見て誓願して云く」(出典:今昔物語集(1120頃か)二)
    3. [その他の文献]〔王勃‐武都山浄恵寺碑〕
  3. 仏語。仏菩薩が、一切の衆生の苦しみを救おうと願って、必ずこれを成しとげようと誓うこと。四弘誓願(しぐぜいがん)はその共通した願で総願といい、彌陀(みだ)の四十八願、薬師の十二願釈迦の五百大願などは別願という。弘誓(ぐぜい)。本誓(ほんぜい)。→本願
    1. [初出の実例]「又彼仏は此土の衆生に大誓願あり」(出典:観智院本三宝絵(984)下)
    2. 「如来すでに誓願して、出家せしめまします」(出典:正法眼蔵(1231‐53)出家功徳)
    3. [その他の文献]〔勝鬘経‐三願章〕
  4. キリスト教で神の恵みを感謝し、災難をのがれて、幸福を受けようとし、何かよいことをしようと、神に約束すること。

誓願の補助注記

について、「誓願」と「本願」は厳密には同義語ではなく、「本願」は過去世(かこせ)において仏菩薩が起こした誓願に限定される。ただし、浄土教では、特に阿彌陀仏の本願をさして単に「誓願」という場合もある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「誓願」の意味・わかりやすい解説

誓願
せいがん

(1) votum; vows カトリック教会用語。義務づけられていないよい行為 (または不作為) の実行を,実行しなければ神に対する不敬行為となるとの条件のもとに,神に対する愛の一表現として自由に神に約束すること。教会法上,公・私,単式・盛式,有期終生などの区別がある。 (2) pranidhāna 仏教用語。仏,菩薩が衆生を救おうとして立てる誓いのこと。一般には四弘誓願が有名。薬師如来には十二願があり,阿弥陀如来には四十八願釈迦如来には五百大願がある。

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普及版 字通 「誓願」の読み・字形・画数・意味

【誓願】せいがん

願かけ。

字通「誓」の項目を見る

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