利益供与(読み)りえききょうよ

精選版 日本国語大辞典 「利益供与」の意味・読み・例文・類語

りえき‐きょうよ【利益供与】

  1. 〘 名詞 〙 企業などが特定人物団体に財産上の利益を提供し、与えること。特に株主総会などをのりきるために、総会屋などに不正に利益を提供する行為

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「利益供与」の意味・わかりやすい解説

利益供与
りえききょうよ

会社が株主のみならずなんぴとかに対して,株主の権利行使に関し,財産上の利益を供与すること。1981年改正商法で総会屋対策を目的とした利益供与の禁止規定が導入され,会社法に引き継がれた(120条1項)。利益供与した会社役員・使用人および利益の供与を受けた者などに対して罰則が適用される(970条)。議決権などの共益権のみならず株主権から生じるすべての権利の行使および不行使のための,金銭物品・無形財産の供与や債務免除,サービスの提供,ゴルフの接待のような経済的利益の供与が禁止される。権利行使に関する利益の提供を立証する困難さを考慮してその推定や,利益受領者の会社への利益の返還義務などをも規定し,禁止の強化をはかっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android