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刺絡療法 しらくりょうほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

刺絡療法
しらくりょうほう

一般に「刺絡」というと,古くから世界各地で行なわれていた血管などを切開して放血させる,広義の瀉血 (しゃけつ) 療法を意味している。西洋の瀉血療法は,一般静脈瀉血が主要なもので,肘の正中静脈に切開を加え 200~300ccの採血を行なう。これに対して東洋の「刺絡」は,採血量が数滴から 10~20ccくらいが一般的で,危険性が少なく,適用範囲も広い。これには次の2種がある。 (1) 細絡刺絡──皮膚の表層に現れた表在性の毛細血管腫 (細絡) に刺切して採血。 (2) 皮膚刺絡──細絡の見つからないときに,筋のこっている部位や,指端などの末端部の皮膚 (ときには粘膜) に刺切を加えて採血。刺絡の適応症は,異常血圧,脳卒中の予防,感冒,扁桃炎,ぜん息,更年期症状,神経痛,頭痛,肩こり,腰痛,胃腸疾患,痔 (じ) ,皮膚疾患,一酸化炭素中毒,凍瘡 (とうそう) ,捻挫傷,下腿潰瘍 (かいよう) など。禁忌症としては,心臓疾患,貧血,衰弱などがある。なお針は三稜 (りょう) 針という特殊針を用いることが多く,吸引器 (ガラスなどで作られたコップ状の器具「吸角」の内部の空気を吸引し採血しやすくするもの) を併用することもある。

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