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瀉血 しゃけつ venesection; phlebotomy

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

瀉血
しゃけつ
venesection; phlebotomy

患者の血液を治療の目的で除去する処置。中世から 19世紀末までは「悪血を除く」という治療概念から広範に行なわれ,ことに高血圧心不全,外因性中毒などには重要な医療技術の一つとされていた。

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デジタル大辞泉の解説

しゃ‐けつ【×瀉血】

[名](スル)病気の治療のため、血液の一定量を取り除くこと。血液中の有毒物質を除いたり、一時的に血圧を下げたりする目的で行われたが、最近では交換輸血の場合以外には行われない。血抜き。

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百科事典マイペディアの解説

瀉血【しゃけつ】

治療の目的で,血液の一部を体外に除去すること。高血圧,脳出血,急性肺水腫などの際に行われていたが,現在では行われていない。静脈に注射針を刺して吸引する場合と,皮膚に傷をつけてとる場合とがあり,後者は現在も漢方で行われている。
→関連項目刺絡肺水腫民間療法

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世界大百科事典 第2版の解説

しゃけつ【瀉血 venesection】

治療の目的で血液を急速に採ること。古くから行われ,ガレノスの治療体系でも重要な位置を占めていた。しかし,盛んに行われたのは中世ヨーロッパで,スコラ医学者たちはこの方法を重んじ,治療の目的だけではなく,衛生上の目的で定期的に行った。ときには多量の血液の放出も行われ,〈吸血鬼療法vampirism〉ともいわれた。方法としては,陰圧を利用したり,ヒルなどの吸血動物が用いられた。19世紀になって,フランスの医師P.C.A.ルイが多くの病気に対し,瀉血が治療効果をもたないことを証明し,瀉血についての批判を行った。

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大辞林 第三版の解説

しゃけつ【瀉血】

( 名 ) スル
治療の目的で、患者の静脈血の一部を体外に除去すること。刺絡しらく

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

瀉血
しゃけつ

治療の目的で、患者から血液を採取し、除去すること。心臓の負担を減らして循環の改善を図るとき、過剰な血液を除去するとき、あるいは種々の中毒を治療するときなどに施行される。以前はしばしば用いられた療法で、脳卒中、高血圧、尿毒症のときにも行われたが、最近は他の優れた治療法の発達のため、ほとんど使用されなくなってきている。しかし、現在でも心臓喘息(ぜんそく)、肺水腫(すいしゅ)、赤血球増加症、血色素沈着症などの際には、なお有効な治療法として試みられることもある。
 方法は、通常50~100ミリリットルの滅菌消毒した注射器を用い、血液の凝固を防ぐために10%クエン酸ナトリウム溶液などで注射器を潤したのち、肘窩(ちゅうか)(肘(ひじ)の前側にあるくぼみ)の表在静脈より血液を採取し、除去する。採血量は一般には1回に200~400ミリリットルで、赤血球増加症では同量を数日にわたり除去する。また、血色素沈着症では週1回500ミリリットル程度を比較的長期間続ける方法がとられる。[阿部 裕]

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世界大百科事典内の瀉血の言及

【血】より

月経【池沢 康郎】
[未開社会]
 動物の血は狩猟民や牧畜民のあいだではふつう重要な食料になっている。東アフリカのマサイ族では,青年戦士は特別の良質の食料だけをとって生活するが,それは牛乳,肉,それに雄牛の瀉血(しやけつ)(血を抜くこと)による血である。ユーラシア,アフリカ,オセアニアの農耕民が家畜を犠牲に供する場合,しばしば出血をともなうように屠殺する。…

【床屋】より

…とくに中世のヨーロッパでは,大学出身の医者は手の技を卑しい仕事と考え外科的治療に携わらなかったので,床屋が外科医を兼ねることが定着した。また当時の修道士は,教会の規則で定期的に剃髪と瀉血(しやけつ)のために床屋に行くことが決められていた。こうして中世の末ごろまでに床屋医者あるいは理髪外科医barber‐surgeonといわれる職業が重要な存在となっていた。…

【ブルッセ】より

…30年パリ大学教授。胃腸カタルがあらゆる病気の根本原因になると考え,胃の病的状態を究明することが病理学の鍵だと主張し,食養生とヒルによる局部瀉血(しやけつ)を推奨した。【本田 一二】。…

【ヘモクロマトージス】より

…デスフェラール注射投与後の尿中鉄の増加も診断上重要である。治療としては,蓄積鉄の除去を目的とした瀉血(しやけつ)が最も有効である。【松崎 松平】。…

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