刻舟(読み)コクシュウ

デジタル大辞泉 「刻舟」の意味・読み・例文・類語

こく‐しゅう〔‐シウ〕【刻舟】

《舟から剣を落とした人が、舟が動くことを考えずに舟端に目印を刻みつけて水中の剣を捜したという「呂氏春秋」察今の故事から》時勢の移り変わりに気が付かないことのたとえ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「刻舟」の意味・読み・例文・類語

こく‐しゅう‥シウ【刻舟】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動いている舟の上から剣を落とした人が、舟ばたに印をつけて、ここが剣を落としたところだといって剣を捜したという「呂子春秋‐察今」の故事から ) 愚人旧弊を守って時勢の変遷に気付かないことのたとえ。舟に刻みて剣を求む
    1. [初出の実例]「所謂刻舟膠柱の類にして、最も誤見と謂つべし」(出典:開化本論(1879)〈吉岡徳明〉下)
    2. [その他の文献]〔蘇軾‐王中甫哀辞詩〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「刻舟」の読み・字形・画数・意味

【刻舟】こくしゆう(しう)

変通を知らぬ喩え。〔呂覧、察今〕楚人に江をり。其の劍、舟中より水につ。遽(には)かに其の舟に(きざ)む(旧校に、、一にに作る)。~舟止まる。其のみし(ところ)より、水に入りて之れを求むるも、舟已(すで)に行けり。

字通「刻」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android